土染めの布

以前舞台衣装に使った土染めの布を
久々ひっぱり出してきた。

まだ２０代の頃、女友達３人で軽はこバンに乗って
そこに寝泊まりしながら日本海沿岸をドライブ旅行。
ちょうど今頃の季節やったなあ、桜のつぼみの景色。
スケジュールも決めず、興味のおもむくまま走り、
お！と思ったとこに車とめて見る、食べる。
岩肌や土の層や朽ち果てた古民家や蔵、
鳥取砂丘では砂と風のつくる造形の美しさに。
そんなものに心くすぐられる３人組の
色気もそっけもない旅だったが
なんか強烈なものが残った。

その時みつけた赤い土の空き地。
映画の１シーンのような異空間。
気がついたら、その赤土掘って袋に入れてしまってた。

で、染めた布。確かひたすら土をすり鉢ですって
粒子を細かくして、煮溶かしてもみ染めただけだったと思う。
役目を終えて、十数年（年がばれる）を経て
今見てみても鮮明な色はそのまま。
も一回水洗いしてさらに落ち着きぐっと自分に近ずいてきたような。
いずれなんかに形を変えてみよう。
とりあえず、もうすぐ息子の誕生日。
これを使って、ティピかなんか作れんかなあ？
まずは骨組、ここがうまくできたらだけど。